夜のてんてき

よるに書く日記

日記7 フォローアップバレンタインと生活の補完

 バレンタインを渡すことができた。

 

丁度1週間後の木曜日に渡した。

落ち込みきっていた気持ちが週明けからじわじわと回復してきて、木曜にはチョコを渡そうという気持ちになるぐらいになってた。

まずは手始めにと思って、愛してやまない恩師と、チャーミングな上司のデスクにチョコをおいてきた。事務用の付箋に1週間遅れだけどバレンタインですよと書いて。

 

大好きな人には最後の最後まで渡すことを悩んだけど、でも素敵なチョコを買ってしまったので、1人ではとても供養しきれなくて、持っていたくなかったから渡すことにした。人が少なくなった夜、慌ててフロアをでるふりをして残業してる彼の脇からチョコ!と叫んで渡してきた。目を合わせられなかったから彼が振り返るより前に体の向きを変えて扉に早歩きした。後ろから彼がいつもより少し声を張って「お疲れさま」と言ってくれたのが聞こえた。

 

チョコを渡せた週末にお参りに行った。2年ほど辛い日々が続いていて、なんとか打開するきっかけが欲しかった。それから恋愛も、相手が誰であれ何か実りが欲しかった。朝早起きして神社に行って、ドキドキしながら境内でゆっくりした。バカだからお守りを3つも買った。1つは枕元に、1つは財布に、1つは鈴らん模様のポーチに。

とにかくそういう気分だった。苦しかったし解決したくて、お守りがたくさん必要な毎日だったから。

 

お参りに行ってから毎日が改善したなんてことはもちろんなくて、今日も食べては行けないと思いながら甘いものを過食してしまったし、それを吐いた。会社でやる気出なくて漫画読んだりもしてた。社会人として0点の日だったけど、もうやる気ないし帰っちゃおと思って降りたら恩師に会うことができた。いつも私から気づいていたけど今日は向こうがリアクションしてくれて、心なしかいつもよりちょっと甘く接してくれた気がした。お互いに人見知りで間が持たないと、おかしくて2人で笑ってしまって、その2秒ぐらいの時間が私はすごい好きだった。デスクに置いたバレンタインのチョコの話は全くしなかったけど、恩師のそういうところが好きだし、自分のそういうところも好き。

 

 

帰ってきてから、夜お弁当用にゆで卵を茹でたら、殻がすごくうまく剥けた。

ここ最近ゆで卵の殻がずっと剥けなくて、ゆで卵暗黒期だった。久々にすごくうまく茹でることができてすごく嬉しかったしお参りに行ったご利益がじわじわ効いてきたんだなーって思った。

 

会社で生産的な時間を過ごせないまま帰ってきて、でも家を片付けたり料理をしたりするとすごく落ち着くし何かができた気持ちになる。ここ1年、デザイナーとしての成長は全くなかったけど、スローライフを送る人間としては完成度の高い生活を送れるようになってきたとおもう。デザイナーとして成長したいけど。