美術系女子の話

美術系女子の苦悩系ブログ/日記と怒り、セックスと家族

男たちに教わったいろんなこと

f:id:bijutsukeijoshi:20160103194850j:plain

 

例えどんなに価値のないものであっても、そこにあった関係が音沙汰もなく消えるのは寂しいんだと教えてくれたのは知らない男の人だった。

 

私はいろんなことをいろんな男から教わった。そしてその男たちはみんなどこかの知らない男だった。

それは多分、年上男性と付き合いたい女の子が期待するようなカッコいい話とは程遠い。もっとだらしなくて悲しいこと。何人もの男に会ってきたけど、私はカッコいいお酒の名前や高級な居酒屋に入る方法を身につけることはなかった。

 

別に男の人との出来事を美談にしたいわけじゃなくて、でもただただ毎日そのことを考える時がある。

 

 

 はじめてのセックスで身に付いたこと

私の初めての相手は知らない男だった。すきだったけど、今はもうすきじゃない。彼はほとんど前戯をしない人だった。セックスのノウハウなんてわからなかったからこんなもんだと思ってて、だからその人以外の人とセックスしだした時はすごく困惑した。なにもかもが違うから、前戯っていうのがちゃんとあって、セックスの前にはシャワーを浴びる。セックスするときは服を全部脱ぐ。っていう今では当たり前のことを理解するには結構時間がかかったと思う。複数人の人としていくうちにやっとスタンダードがわかってきた。それぐらいセックスって閉鎖的でわかりにくいし、一度ついた癖って修正効きにくい厄介なものだよね。

 

それからその彼は仮性包茎で、すごくデリケートな人だった。皮をかぶって無い状態で触るともう痛くて、たっぷり濡らして優しく触らないとダメだった。だからどんな時でもそっと触った。唇の乾いたところと、歯が絶対に触れ無いように気をつけながらフェラをすることが自然と身に付いた。

 

最初の相手がそうだったから、ちんちんを痛がる男の人がいるっていうのが私の当たり前になって、初対面の男の人とする時は必ず痛くない?って聞きながらおそるおそる触る。乾いた手では触らないようにする。ちんちんは生き物みたいに動くし、いろんな感覚を持ってる、だからまず挨拶代わりに相手のちんちんのデリケートさとか、好みとか、感覚を教えてもらう。大概の男の人は「触っても痛く無いよ」って言うけど、でも私はいつもあの赤くて薄い粘膜をまとった芋虫みたいなそれを見ると、はじめてした彼のことと、自分の充血した膣がヒリヒリと痛む感覚をおもいだす。とても嫌な痛みだから、絶対に痛くならないように優しくしなきゃって思う。

 

私にとってはもう無意識の習慣になってたけど、この間初めて会ったお兄さんに、こんなにちんちんを大事そうに触る子初めて見たって言われてそんなことを思い出した。

 

 

セフレに教わった私達の関係性

JKの時は何回かセックスした相手でもメールを無視するっていう雑な方法で連絡を絶ってた。だってエッチしてるだけなんだから別にわざわざ言わなくても良いじゃん。傷つかないじゃんって思ってたから。

でも今仲良くしてるお兄さんは、私が何回かヒステリーを起こしたりラインをブロックしようとした時、「会いたく無くなった時は絶対に何も言わないで居なくなるのはやめて」って言った。

彼は初めて私と会った時、私の本名を聞いた唯一の人だった、そして電話番号もメールアドレスも交換した。それはお兄さんにとって、勝手に私がいなくなることの対策だったのかもしれないけど、だとしてもすごく効果的だったと思う。ラインがある今は、仲の良い友達でさえ電話番号を知らないことが多いのに。

そのとき私は、名前を聞かれてビックリして、しかも電話番号も教えてしまって、私どうかしてるって思った。まるで、ついさっきまでボロボロの野良犬だったのに急にヒョイと持ち上げられて綺麗な首輪をつけられたような感覚だった。すごく嬉しかった。

 

「何も言わないでいなくなるのはやめて」

私はすごく驚いた。もしお兄さんが黙って居なくなったら私は泣くけど、それは私が女だからだと思ってた。男の人から、そういう申告を受けるのってものすごく久しぶりだった。君が黙っていなくなったら僕は傷つくって伝えることって、すごいことだと今でも思う。だってそれって相手に最大の弱みを見せることだから。

私達はカラダの関係と呼ばれる関係だけど、でもお互いを傷つけられ無いような関係じゃないって、そう思って良いと初めて知ったのはその時。

 

お互いを傷つけられない関係っていうのは、私の中の一つの定義で、恋人が、お互いに私達は恋人ですってわざわざ宣言するのは、お互いがお互いを傷つけられる立場だっていうのを確認しあって、だから傷つけないでねって契約するためだと私は思ってる。好きだとちょっとしたことで傷つく、誰かを好きになるってその人に対してものすごく弱くなるってことだから。だからお互いに、あなたは私を傷つける力がある。だから傷つけないように一緒に居ましょう。って約束し会うのが付き合うってことだと理解してる。

 

セフレは恋人とちがって、お互いを傷つける程の影響力をお互いに持ってない関係であるべきだと私は思ってた。世の中的にはそうだし、セフレに泣かされてる女は指差して笑われるから、絶対にそうじゃなきゃって思ってた。でもお兄さんはそうじゃないよって教えてくれた。

お兄さんにそう言われたとき、数年前に会ってた知らない男の人が、急に音信不通になった私に対して、しばらくずっと辛そうなメールを送ってきていたのを思い出した。私はほんの気まぐれで連絡を絶ってしまったけど、もしかしたらあの人は私が何も言わずに連絡を断ったことでつらい思いをしていたのかもしれないと、他人事のようだけど気づいたのには大きな意味があったと思う。私は今ではお兄さんの家がどこにあるのか、その家の外観までしっている。お兄さんの友人のことも知っている。だから絶対にもう、ラインをブロックする程度で切れる関係じゃなくなってしまったってことだ。

 

 

セフレは恋人じゃないとか、恋人はセフレじゃないとか、男女関係(とりわけセックスがあるもの)はそんなに簡単に割り切れるもんじゃないって、私もわかってたけど、それは世の中的には認められてない考え方だとおもってた。

でもお兄さんはそんな風に思わなくていいってことを教えてくれた。たとえセフレでもそこにあった一つの心地いい関係が、急に奪われたらどこかが痛くなるよって。そう思うのはおかしいことじゃないって。

セフレを好きになるのは馬鹿じゃない。恋人じゃないのに会えなくて泣くのはおかしくない。私達って単純だ。でも関係って複雑なんだ。

 

twitterしてます → @bijutsukei