美術系女子の話

美術系女子の苦悩系ブログ/日記と怒り、セックスと家族

やっぱり可愛い子と付き合いたい男の子について考えた。

同級生のMくんから誘いを受けてデートをすることになった。

とても穏やかでセンスのある魅力的なMくんは、私とパスタを食べてる時こんな話をしだした「俺はかわいい子としかやっぱり付き合えない」

Mくんは何人かの女の子達と数回デートをしてみた、でもやっぱりなんかダメだったんだと言った。私が「それはなんでだろうね?」と親身な気持ちで訪ねると、彼は「顔」ときっぱり言った。「じゃあなんで典型的なブスの私とパスタなんて食ってんだよ」と、言いたくなると同時に、私はものすごく納得した。彼は数年前にとても可愛い女の子と付き合ってしまった。容姿の優れた子=女として無条件に価値が高い子に、一度相手にしてもらった味がどうしても忘れられない彼は、一般的に「かわいい!」と評される子じゃないと付き合うことをためらってしまう。そういう脳みそになっているらしかった

多分、彼とデートした子達は、本当は彼にとって全然付き合える許容範囲内の素敵な女の子達だったと思う。しかし彼はその子達のと、世の中にいる「かわいい」子の顔を見比べて、付き合うことを躊躇してしまったのだ。

 

もう1人の男の子Kくんの話。

Kくんは私と恋愛に関する話をする時必ず「全然可愛い子じゃなくていいんだよ」と言う。事実Kくんが昔付き合っていた女の子は決して可愛いというくくりに入っている女の子ではなかった。だから説得力があった。不細工な私にとってそれは思わず好感を持ってしまう台詞だったし、彼からの私に対する好意だとすら受け取っていた。

しかしそれと同時にKくんは、自分の身の回りにはいかに可愛い子が居ないか、という話を良くした。

そしてKくんの元カノの話題になると必ず「でも全然可愛いわけじゃなかったよ?」と第一に元カノの容姿を否定する言葉をを発していた。私は彼のその態度を遮りたい気持ちと、ブサイク仲間としての彼女を守りたい気持ちで「でもとても頭が良くて素敵な子だったんでしょ?対等に付き合えていたんでしょ?」と繰り返しKくんに言い聞かせた。

そして彼は不満そうに「まあたしかにね」と言うのだ。

 

 彼女の可愛くなさを口にするのは彼の謙虚さの表れで、身の周りの女の子達を否定するのは一緒にいる私を立てようとしている気持ちなのだと私は思い上がっている節があった。なぜなら私は、彼が可愛くない自分の彼女のことを、しかし愛しいんだと言っていたのを聞くのがとても好きだったし、彼はしばしば他人に対して思いやりの欠ける言動が目立ってはいたが、恋愛に関してだけは、いい恋愛関係を築ける素敵な人なんだと心の底から思っていた。

 

彼女を作るための方法について

Kくんとは先日一緒にご飯を食べた際、「お互い恋人が欲しいならそれなりの努力をしないとダメ。お互いにがんばろう」という話になった。

そこで彼が言った付き合う為の努力とは、とにかく出会いの場を設けて女の子に会いまくる。という方法だった。

私は彼がそんな戦法で彼女を作ろうと本気で思っていることが不思議だった。なぜなら彼は超がつく程社交的で、知り合いもめちゃくちゃいた。既に知り合っている女の子の中で魅力的な子を探すのは難しいことじゃないはずだ。

合コンを推したがる彼の主張は、「良い出会いがあれば良いし、ダメでも友達が増えていいじゃん」ということだった。しかし彼は社交的であると同時に合コンに来てくれた女の子の名前を1人も覚えてない!と悪びれる様子も無く話してくるような人で、そんな彼がいくら合コンに行っても、本当にビビッとくるような出会いをする以外はただの顔見知り未満を大量に増やすだけに違いなかった。「友達が増えていいじゃん」なんてよく言ったもんだと私は今更思っている。

 

すでに知り合っているたくさんの女の子達のうち数人と繰り返し会って、お互いを知り合い、親密になれそうな子が居たらその子とより親密な関係に成っていく方がよっぽど効率的だし、ポッと出会った子にがっついて付き合うよりもよっぽど良い関係が築けるのに、、、と私は思うのだけど、これはたんなる男と女の感覚の違いだろうか?男の子は身近ないい子を探すよりも、どこかにあるかもしれない新鮮な出会いを求めるのだろうか。

 

また彼は、なかなか相手を無理にデートに誘い出せないし一度断られると凹むという私に対して「相手の気持ちは無視してとにかく自分本意で考えること、そうじゃないと付き合えなんかしない」とアドバイスしてきた。私は「そうなのかもしれない・・・、押して押して押しまくるべきなのかもしれない」と思う反面、しかしその後付き合っていきたい相手ということはすでに相手に好意を抱いているわけで、相手の気持ちに敏感にならずに、付き合うところまで押し続けることなんて出来るのか?と疑問だった。とにかく彼の言ってることが矛盾だらけな気がしてなんだか腑に落ちなかった。

 

 

彼は本当は可愛いこと付き合いたかったんじゃないか?

彼が「可愛い子となんとかして付き合いたい」と本心で思っている。そういう仮説を立てると、彼の言っていることのすべてが腑に落ちた。

 

・「全然かわいい子じゃなくて良いんだよ」という台詞は自分の周りに居る人を気持ち良くさせようとしてしまう彼の悪い癖のうちの一つで、ブスな私に対して向けられている表面的な言葉。あるいは彼が自分がそういう人間でありたいと思っているだけ。自分に対しての暗示。

・昔の彼女の容姿を繰り返し否定するのは、彼の謙虚さなんかではなくて、ただたんに元カノがブスだったことに対するコンプレックス。当時から本当は可愛い子と付き合いたい気持ちがあった。

・自分の周りに可愛い子が居ないことを強調するのは彼がレベルの高い容姿に固執してしまっていることの表れ。身近な子を否定することで自分の選択肢を狭めて可愛い子にだけターゲットを絞るように自分に対しても暗示をかけている。

・とにかく出会いの場を増やして数打ちゃ当たる戦法で彼女を見つけようとしているのは、自分や周りの人間が認める程可愛くて、なおかつ押せば自分を好きになってくれそうな子を探しているから。

・恋人をゲットする方法として自分本位に行くべきと説いたのは、相手に自分を好いてもらうこと、相手とより親密になるということを前提にしておらず、とにかく可愛い子となんらかの形で関係を持つことが唯一の目的になっているから。

 

ああそうか、彼は可愛いこと付き合いたいんだなあ。そりゃそうだ。誰だってそうだ。

 

美人の味が忘れられないはなし

 

「可愛い子と体の関係を持った、でも付き合っても無いのにこんなことするのは良く無い、やめにしよう、と彼女に言われて、惜しいと思った。惜しいと思って、付き合おうと言ってしまった。そして振られた」

 

Kくんは私としばらく会っていない間にそんな経験をしていたそうだった。私と前回会ったときKくんは確かに童貞だった、そしてこの苦い経験で童貞を失っていた。それは貞操観念をしっかりと持っている彼らしく無いことだった。

私が前回あった時、彼はすごく貞操を大切にしている青年だった。好きな人としたい、大切にしたい、というようなことを話してた。だから彼が付き合ってもいない出会ったばかりの女の子に童貞を捧げてしまうなんて驚きだった。

 

しかし、実は私も彼とほとんど同じ経験をしたことがある。数年前、イケメンの男の子(誰もが彼の容姿のレベルの高さを認めていた!)がなんの脈絡も無く私に連絡をとってきて、会うことになった(何故彼が私に連絡して来たかというと彼女と別れて寂しかったからだがそんなことは当時も今もどうでもいい)。私は本当に微塵も予想もしていなかったことだけど、その日、彼に肉体関係を迫られた。私は貞操観念が無いので「こんなイケメンとエッチできる機会もう一生無いかも」と本気で思って、ほぼ抵抗無く彼とセックスした。その時の心境はよく覚えていないけど、私は後日彼にしつこくメールをしてしまった。その内容はまた会おうよとか、一緒に帰ろうよとか、そんな内容で、私は明らかに彼との関係を継続、あわよくば発展させようと必死だった。

彼はたしかに魅力的だったけれど今まで彼と付き合いたいなんて思ったことは一度も無かったのに、何故私がそんなに必死に彼にしがみつこうとしたのかと言えば。理由はただ一つ、彼の容姿がすばらしいものだったからだ!私は彼に女として相手にしてもらい続けることをただ願っていた!理由は自分でもわからない。イケメンに相手にされることで自分の価値を高めたかったのかもしれない、ただの承認欲求かもしれない、でもとにかく彼がイケメンだったから、わたしは彼に一瞬執着した。そしておだやかな文面でふられた。

ふられて一瞬で目が覚め、彼との関係はしばらくして元にもどった。

 

私は自分のこの苦すぎる経験を思い出してやっとKくんが経験した状況を理解した。彼は相手が可愛い子だったから、ついつい守っていたはずの童貞を捧げてしまった、そして自分との関係を絶とうとした彼女に一瞬でも執着してしまった。「惜しい」という言葉はまさに私が数年前イケメンに抱いた感情そのもので、本当にまったく同じ経験だった。

 

そして今、彼はまだ容姿への執着から断ち切れないでいるんだと気づく。

 

顔で人を選ぶこと

顔で選んでしまうというのは別に悪いことじゃない。それは男女ともにありえることだし、容姿の優れた人が無条件で強さを持っているのは事実だから。

恋愛の仕方として最初っから「イケメンとしか付き合わない」「可愛い子としか付き合えない」というスタンスの人ももちろん居ると思う。でも私が最近目にした、容姿に固執してしまう男の子達は一度美女の視界に入った自分が忘れられない人たちだ。

彼らはあわよくば美女と、という気持ちで草をかき分けるように女の子を探している。

可愛くて、そして自分より弱そうな女の子。

 

美しさにはこれほどの力があるんだな、貞操観念が強かったはずの男の子の童貞を、いとも簡単に捨てさせてしまう程の引力。そこに固執する必要の無いような男の子が盲目になってしまうような魔力。私もまんまとその影響を受けてしまった訳だけど。

 

イケメン/美女と付き合いたいという気持ちは全く悪いものじゃない。ただその気持ちは「誰でも良いから付き合いたい」という気持ちの一番オーソドックスな現れ方だなと思う。

もし素敵な人と付き合いたいと思うのだったら、少しでも魅力や可能性のある相手を、よりよく知ろうとすることが一番の近道だと思う。出会っただけでは魅力がわからなくても、話していくうちに相手の魅力が見えてきて、同時に親密に成ることが出来ると私は思う。少なくとも私は、たくさん接しているうちに相手を好きになるというパターンがほとんどだ。

でも「イケメン/美女と付き合いたい」という人はそういうやり方は出来ない。いくら話をして相手と親密になったところで相手の容姿は出会った時と変わらない。女の子とデートを重ねても結局おつきあいには踏み込めなかったMくんのように、相手の内面の魅力を知ってもやはり顔を見てその人とそれ以上親密になる選択肢を無くしてしまう。

 

それはいろんな面でもったいないことだと思う。優れた容姿が相手を好きになるきっかけになるのは何も悪いことじゃない、それから親密になっていけば良いから。でも容姿に固執してやたらめったら女の子と会いまくるっていうのは、可愛い子を捕まえることが最終目標になってしまっている状態だと思う。

相手との関係を深めていくという人間関係におけるもっとも充実した部分を忘れさせしまうと思う。身近で築けたはずのすばらしい関係を無いものにしていると思う。容姿だけで満足してしまって、それ以上は付き合いが継続出来るレベルの関係が保ててれば良い、もっと極端に言えば可愛い子の彼氏という立場になり、エッチができてればそれで良い。

 

可愛いくて高い犬を買って満足する感覚。買った犬を精一杯愛すること、信頼し合った関係を築くことは考えもしない。家の中のインテリアとして動物を置くこと、噛み付いて来たり、粗相をしなければそれでいい。そしてその感覚に微塵も疑いを持たせないのが美しさなのかもしれない。

 

 

私は身近にどれだけ素敵な人たちがたくさんいるのか知ってるつもり。それを大事にしたい気持ちがある。美女をさがして大立ち回りしている彼らの姿は別に滑稽ではない、でもおおいに否定したい気持ちがあるのは確かだ。ただそれだけ。

 

 

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